ラグビー日本代表宮崎合宿メンバー予想

どうもスシ丸です。リーグワンも終了し、代表シーズンが始まる季節ですが、さっそく日本代表宮崎合宿メンバー33名予想をしていきたいと思います!メンバー予想→理由の順でいきます

まずはFW第1列から 8名

左PR 3名

ダニエルペレズ(27)埼玉WK

木村 星南(24)東芝BL

茂原 隆由(24)静岡ブルーレヴス

HO 2名

坂手淳史(30)埼玉WK

原田 衛(25)東芝BL

右PR 3名

具智元(29)神戸スティーラーズ

小鍛冶 悠太(25)東芝BL

為房 慶次郎(22)クボタスピアーズ

ここは去年のメンバーから大きく世代交代すると思います。ベテラン枠は坂手のみで木村、原田、小鍛治の東芝強力FW3人衆や菅平合宿組からはスクラムの強さに強みを持つ24歳茂原、シーズン鮮烈デビューを飾った、アーディと張り合った為房が入ると思います。

続いてFW2・3列編

LO L.マイケル(35)東芝BL

J.コーネルセン(29)埼玉WK

A.ファカタヴァ(29)ブラックラムズ

T.コストリー(23)神戸

W.ディアンズ(22)東芝BL

FL B.ガンター(27)埼玉WK

佐々木剛(27)東芝BL

下川甲嗣(25)サントリ-

福井翔大(24)埼玉WK

No.8 T.タタフ(28)ボルド-

ベテラン枠にリーチを置き、その他はリーグワンでも好調かつ実力のあるメンバーがそ揃い踏み。仕事人のコーネルセンに昨年のワールドカップでも大活躍のアマト、未完の大器ディアンズ、新進気鋭のコストリーと豪華な顔ぶれ。またFLはそろそろハルクレベルに肩がでかくなりつつあるガンター、体の強さ、ランニング能力ともに有する東芝佐々木、タックルとジャッカルが強く、献身性の高いサントリー下川、こちらも成長の途上にある大器ワイルドナイツ福井をチョイス。忘れてはいけないのがフランスで奮闘中元サントリーのテビタタタフは必ず日本代表のエンジンとなってくれるはずです。余談ですが、菅平合宿のLO招集メンバーが日本人が多く、エディHCは日本人LOを育てたいのか?と思っていたのですが自分で代表予想をしてみると、なるほど海外出身のLOが多く、そのあたりも加味しているのかなと感じました。

続いてBK編①

SH 3人 小山大輝(29) 埼玉WK

齋藤直人(26) サントリ-

藤原忍(25)クボタ

SO 2人

松田力也(30) 埼玉WK

髙本幹也(22) サントリ-

CTB 5人 梶村祐介(28) キャノン

D.ライリー(27) 埼玉WK

眞野泰地(26) 東芝

李承信(23) 神戸

C.ローレンス(23) 豊田

SHは3人ならばこのメンバーで確定でしょう。現時点日本人SHのトップ小山に、大舞台の経験もある齋藤、そして新進気鋭のスタミナお化け藤原選手。2人ならば悩ましいですが、自分ならイングランド戦は小山と齋藤、マオリ戦は藤原をinさせます。SOはベテラン枠で松田と新人賞の髙本で確定かと。髙本選手は去年の長田選手のように代表での飛躍に期待です。CTBは日本人離れしたに体の強さとキック能力も高いベテラン梶村に絶対的なスピードとタフネスを持つライリー、今期好調の眞野、CTBやFB起用でユーティリティプレイヤーとして価値を上げた李が入ると予想します。

続いてBK編②

WTB 4人

尾崎晟也(28)サントリ-

竹山晃暉(27)埼玉WK

桑山淳生(26)東芝BL

長田智希(24)埼玉WK

FB 3人

山沢拓也(29)埼玉WK

松永拓郎(25)東芝BL

矢崎由高(20)早稲田

まず、ジョネナイカブラ選手入らないの?って声が聞こえてきそうです。結論、イングランド戦のみを考えるのであれば入ると思います。ジョネを入れなかったのは年齢が30歳で4年後のワールドカップを考えたときい、34歳とパワー&クイックネスタイプのWTBとしてどの程度パフォーマンスが継続できるか不安が残る為です。が、現時点での評価はSSSで、WTBの中では1番です。またそもそも今期のリーグワンのWTBは激戦も激戦で好調の選手が非常に多い!昨年注目を集めた根塚選手が正直霞むほどリーグワンのWTBのレベルは飛躍しました。その中から選ぶのはラインブレイク能力が突出した尾崎、日本人としての体幹の強さと無二の細かいステップを持つユーティリティでもある長田、山田章仁を彷彿とさせる状況判断、トライ能力、キック能力リーグワン1の竹山、鋭いランでジョネとコンビを組んだ桑山をチョイス。FBではエディさんも大好き熊谷のファンタジスタ山沢、安定したプレーで東芝を優勝に導いた松永。ここはもしかするとキヤノンの小倉選手の招集はあり得ると思います。最後は大学生ながらそのトップスピードはプロでも指折りと称されている早稲田大学の矢崎選手。

ちなみにこのメンバー構成の場合メンバー33人の平均年齢は27.6歳、4年後に平均31歳と油の乗ったメンバーで挑める形です。

以上、エディさんは33名というスコッドに誰を入れ、誰を外すのか、今から楽しみです!皆さんもぜひ予想してみてください!ありがとうございました!

データから見るリーグワン12チーム比較 セットピース編(最終回)

どうもスシ丸です。データで見るリーグワン比較最終回、セットピース編です。(緑が平均以上、赤が平均以下)アタック編ディフェンス&キック編もあげてるのでぜひ見てください。それでは早速見ていきましょう

まずはレギュラーシーズン無敗のワイルドナイツですが、まさに「オールグリーン」です。ラインナウト成功率は国際試合で80%、リーグワンは85%程度が成功率の平均といえますがワイルドナイツはその平均を大きく上回る89%、リーグ全体で見ても2位と高い成功率を誇ります。またラック成功率、スクラム勝率でもリーグ平均以上で、セットピースにおいても安定していたことがデータからもわかります。

2位の東芝ブレイブルーパス接点無双を掲げる彼らですが以外にもセットピースの成功率は高くありません。ラインナウト成功率はリーグ平均をわずかに下回る84%、スクラムの勝率も同様です。どちらかといえばラック数が少ないことからも、接点で立って繋ぎ、イージーミスなく得点まで繋げる力を持っているからこそこの数値でも2位につけれたのかと思います。主観ですが、東芝のFWは3列にフリゼル、リーチと4・5番と合わせて4名のジャンパー兼リフターがおり、ラインナウトの敵の成功率はかなり抑えられている印象です。

3位のサントリーサンゴリアスはワイルドナイツ同様セットピースで無類の強さを発揮しているチームです。スタッツでもラインナウト総数も多い中、失敗数23とリーグワン最小かつ成功率は驚異の90.7%でリーグワン最高の数字です。ここにはLOハリーホッキングスがラインナウト成功数100と2位のマックスダグラスと31の差をつけてリーグワンぶっちぎりの1位と彼が大きな存在となっています。アタック編で語ったサントリーがキックを多用する戦術を組むということも、この成功率の高さであれば納得できます。またラック成功率、スクラム成功率ともにリーグ平均以上で2年連続プレーオフ出場のスター軍団らしい数字といえます。

4位のキャノンイーグルス、ラインナウト失敗数とスクラム勝率こそリーグ平均以下ですが、それほど平均と乖離していないので特別セットピースに優劣は無いと思われます。実際No8アマナキとFLコーバスファンダイクの2人はジャンパーもでき東芝同様4人ジャンパーでラインナウトも安定しています。

5位の神戸は逆に明確に課題が浮き彫りとなっており、204㎝長身の元オールブラックス、ブロディレタリックを擁するにもかかわらずラインナウト成功率が80%とリーグ平均から大きく離れています。原因には個人的にはリーグワン全体のレベルが上がったことや先日の日本代表トレーニングスコッドにも名前を連ねたHO松岡のスローが安定しなかったこともあるかと思っています。どちらにせよ来季神戸がプレーオフに進むためには乗り越えなければならない壁です。

続いて6位のクボタスピアーズ、ラインナウト成功率が86%で12チーム4位、またスクラム成功率が86%とリーグワン最高の数字で、南ア代表マルコムマークスがいないシーズンにも関わらず圧倒的なセットピースの安定を見せています。特にスクラムの負けがシーズンを通して4というのは良い意味で異常です。またラックの総数が近鉄ライナーズについで少なく、大柄な外国人選手のオフロードや体幹の強い両WTBのランで積極的にオフロードを狙う姿勢が表れています。LOのJDシカリングやヘルウヴェの退団もありますがマークスが復帰する来期はセットピースがより強固となり王者にふさわしい成績となるかもしれませんね。

7位のトヨタですがラック勝ち、負け、スクラムの勝ち、負け全てがリーグ平均以下で、これ自体に意味はありませんが、敢えて言うならばレヴスのようにスクラムで勝負ができるチームでは無かったことがわかります。主力の退団も多いトヨタですがキャプテンの姫野も来夏まで離脱と、どこに進んでいくのでしょうか。注目です。

続いて8位の静岡ブルーレヴス、ここは皆さん何が強いかご存知ですよね。スクラムです。実際スクラムの勝数は130と2位の東芝に18の差をつけてぶっちぎりの1位です。しかし同時に勝率は80%とリーグ平均以上もそれほど高くはなく、私見ですがスクラムを強みとしていてもどうしても選手個々の疲労等で負けてしまうこともあるので、強みだからスクラムで勝負→負けてしまうようなことも発生しやすいと考えています。南アのように全員最強に強くてその為に戦術すらくんじゃうチームだと別になってきますけどね…課題としては総数が少ないのでそれほど悪くはありませんがラインナウト成功率で、ここはスキルフルHOのベテラン日野には奮起が必要です。

さて次は9位ディフェンス&キック編で優秀なスタッツを見せた相模原ダイナボアーズですが、ラインナウト成功率はリーグワン6位、スクラム成功率もリーグ平均以上とセットピースにおいても安定していたことがわかります。ただしラックの成功率とラック失敗数が多いことは課題で、これはサポートの遅れや接点で負けてしまった場合に起こりやすいので、来期改善が望まれる部分となっています。

10位のブラックラムズはラック勝率97%でリーグワン1位、スクラム勝率でも85%でリーグワン2位素晴らしいスタッツです。しかし課題はラインナウトで失敗数がリーグワンワーストの53、成功率もリーグワーストの77%です。入れ替え戦ではこのあたりも敵に狙われやすいので何かしらの対策は必須でしょう

さてラムズと対照的なのが11位のホンダヒート。ラインナウトの失敗数がリーグ最少の23で成功率はリーグワン3位の88%とこちらも明確に強みを持っています。一方でスクラムは負けが21、勝率は64%とかなり厳しい数字ですが、最終戦で本復帰してきたパブロマテーラと上向いてきたチームの調子、ヒートファンの熱い応援があればきっと入れ替え戦も大丈夫でしょう

最後は12位の近鉄ライナーズ。こちらはオールレッドと厳しいスタッツです。強いてあげるならばラック総数が少ないので攻めるにしても早めにキックを使っていたような印象があります。ここはリーグワンの強度の高さによることもありますが、よりボールをポゼッションして勝てるチーム作りが求められるところかと思います。しかし決してDiv.2にいるレベルでは無いチームですので、こちらも上向いてきたチームの勢いそのままに入れ替え戦を勝ち抜いてほしいと思います。

以上、セットピース編でした!ここまで3回にわたってきたデータでみるリーグワン、いかがだったでしょうか?皆さんの新しい気づきが一つでもあれば幸いです。良かったら👉のTwitter(X)のフォローもお願いしますm(__)m

それではリーグワン2023-2024シーズンも残りあと少し、全力で楽しみましょう!ありがとうございました!

データから見るリーグワン12チーム比較(ディフェンス&キック編)

どうも、スシ丸です。前回に引き続き今回は各チームのディフェンス&キック編です。まだ読んでない方はこちらから。今回もあくまでリーグワンの平均値との比較ですが、各チームの強みと課題が見えてきました。(左から右に順位順、緑が平均以上、赤が平均以下)

それでは改めて、アタックで圧倒的だった1位のワイルドナイツですが、DFでもそのスタッツは優秀の一言です。アタックの時間が長いのでタックル成功数こそ少ないですが、12チームタックル失敗数最小・12チームタックル成功率1位、被ペナルティ同率11位とシーズンを無敗で飾ったその実力の裏打ちともとれるスタッツです。被ターンオーバーに関してもボールキャリーがリーグワン平均より300回程度多い(2117回)中でこの数値は優秀と言わざるを得ません。唯一の弱点といえるのはトライ後のコンバージョン成功率がリーグ平均以下(成功率8位)であることです。これは松田選手自身の不調もありますが、交代時の山沢拓也、京平、ダミアンデアレンデ等キッカーを複数で回していたことも影響しているかと思います。またインプレーキックが全チーム最多で、その成績を鑑みてもエリアマネジメントではリーグワンNo1であることは間違いないでしょう。

次に2位東芝ですが、タックルに関しては総数が2,331と12チームダントツの1位でこれは東芝のDFが崩れない、粘り強いDFの証左かと思います。一方被ペナルティ(ペナルティを犯した数)はリーグワースト4位で不用意な反則が多いことは気がかりです。実際、リーチも最終節の試合後に主審と(チョークタックル時の)タックルリリースのタイミングを合わせなければならないと語っています。またインプレーキックが12チーム7位ですが、これはSOモウンガのパス能力が高く、他チームよりもパスやランで打開が可能なためキック数が多くない理由となっています。プレーオフでは規律を保ち強みであるFWでいかにブレイクダウンを支配できるかがポイントとなるでしょう。

3位のサントリーですが、被ペナルティはリーグワン2位でかなり規律面は整えられている印象です。また若干22歳のSO高本君のコンバージョン成功率もリーグワン平均以上と最終3位につける実力は確かです。しかしタックル成功率が82%と1位ワイルドナイツと4%の開きがあり、何よりも被ターンオーバー(ターンオーバーされた回数)がリーグワン12チームワーストなことは課題です。その要因はフォローの問題やコンビネーション様々考えられますがアタック編で語ったサントリーのトライ数が伸び悩んだ一因かと思います。ここが改善できるかどうかが東芝との決戦を左右するかと思います。

続いて4位のキャノンイーグルスはターンオーバー(12チーム9位)ペナルティ(同9位)ともに少なくチームの規律、コンビネーション共に安定していることがわかります。またワイルドナイツと同様インプレーキックが453と全体2位で司令塔田村を中心にエリアを優先した戦いを好むことが伺えます。課題はタックル成功率(全体同率10位)とワースト3となってしまったコンバージョン成功率で、2年連続プレーオフの相手となるワイルドナイツとの最終節でもタックル成功率78%(141/180)と次週までにどう改善してくるのか、または逆に奇策に全振りしてアタックでワイルドナイツを攻略していくのか、沢木監督の手腕に注目です。

5位の神戸はアタックに全振りのイメージでしたがタックル成功率はワイルドナイツと同率で12チーム中1位と素晴らしい成績でした。またコンバージョン成功率も79.55%と12チーム1位で今季得点王&ベストキッカーのSOブリンガットランドの力がスタッツに如実に表れています。課題はターンオーバーとペナルティで、特にペナルティはキャプテンのレタリックが記者会見でも何度も改善の必要があると発言していました。アーディ以外のコアメンバーは残ることが決まっているので、ここが改善すれば来年は優勝のダークホースとなる可能性もあります。

6位のクボタは突出した数値はありませんが、リーグワン平均と比べペナルティは少なく(全体5位)規律面では上位でした。一方のコンバージョン成功率はワースト4位とSOバーナードフォーリーの離脱がここにも響いていますね。

7位のトヨタはタックル成功率・被ターンオーバー・被ペナルティの3つ全てが赤色のことからも難しいシーズンだったことが伺えます。インプレーキックが12チーム3位であることからもボーデンバレット中心にきっちりとエリアを確保する戦いが好まれていた印象です。

さて8位の静岡ブルーレヴス、アタック編ではボール保持の傾向があることはお話ししましたが、インプレーキックが286リーグワン最小で、またタックル成功率が81%とリーグワンワーストであることからも意図的にDFの弱みを出さないように戦っていた可能性もあります。絶対的なDFの柱であるクワッガスミスも来期復帰ですが、ここがレヴスが来期飛躍できるかのポイントになりそうです。

次に9位ダイナボアーズですが、下位チームで唯一タックル成功率が84%とリーグワン平均を上回りましたクロスボーダーラグビー期間も徹底して練習させたグレンディレーニーHCの鬼の指導の成果と言えます。課題はターンオーバーとペナルティで来期上位に食い込むためにはここの改革も必須でしょう。https://youtu.be/TVk9czsOf9E?si=BDpnQDXkxyny97svちなみにこちらの動画でディレーニーHCの哲学と思いが語られていますが、私はこれを見てよりダイナボアーズのラグビーが好きになりました。彼がいなければDiv.1のダイナボアーズは無いわけですから、彼を引っ張ってこれたことはダイナボアーズフロントの大きな財産だと思います。

さて話がそれましたが続いて10位ブラックラムズ。タックル総数がリーグワン最小で、これだけでは評価しづらいですが、失点数は下位4チーム最小の503点で比較的DFは良いスタッツです。しかし下位4チーム共通ですが被ペナルティが多いことが課題ですね。入れ替え戦ではDiv.2相手にどこまで規律良くゲームを進められるかがカギとなりそうです。

11位のホンダヒートタックル総数リーグワン1位で、今期リーグワンで最もDFをしたチームと言えます。アタックの時間が少ないためターンオーバーも少なく、課題はペナルティといかにマイボールの時間を増やすかです。その為には①ペナルティやイージーミスを減らす②相手エリアでプレーすることが大事です。①はわかりやすいですが、②の理由は相手エリアでのプレーは結果自分達の得点か、相手のキックでの脱出で終わりやすいからです。入れ替え戦は一発勝負なので、エリアマネジメントがかなり重要になってきます。

最後に12位ライナーズですが、タックル成功率と被ペナルティがリーグワーストで課題は明らかです。ここの改善のいかんが大一番を優勢に進められるかのカギとなります。最終節に向けて改善傾向はあるので、向井監督の手腕に期待しましょう。

さて、ここからですが、一つ面白いと思った画像を共有します。

こちらは欧州クラブチームのチャンピオンシップ(14試合)におけるドロップゴールの試投数とミス数の一覧を国別に分けたものです。アイルランド所属のチームは0に対して南ア勢は10とかなりの差があります。ここで我らがリーグワンはどうかというと成功数7、試投数はおそらく2倍程度にはなるので、リーグ全体では南アと同程度蹴られていることがわかります。なぜ南アと近い数なんでしょう。南アに近いスタイルのチームが多いから?南ア出身のHCやアタックコーチが多いから?単純にそれだけでは説明できそうにありませんが、もう一つ気になったのはアイルランドのチームがドロップゴール0の理由です。何か戦術的な進化で蹴らなくなっているのであれば面白いですし、今年の夏のテストマッチも注視して何かわかればまた書こうと思います。

以上、データから見る12チームDF編でした。明日12チームのセットピース編(スクラム、ラインナウト)をやります。実はここが1番チームごとの色と意外なスタッツとなっていますのでまたお待ちください!それでは、ありがとうございました!

データで見るリーグワン12チーム比較 アタック編

どうもスシ丸です。今回はリーグワンのレギュラーシーズン終了したので、データと成績から各チームの特色と特徴を比較していきます。詳細は各チームごとにやろうと思うので、今回は12チーム(平均値)との比較メインです。リーチがプレーオフプレスカンファレンスでも語っていましたが、今年は各チーム戦術的特色がかなりはっきりと表れています。(左から右に上位→下位 緑→12チーム平均以上、赤→平均以下)

1位ワイルドナイツは全てのスタッツが高く、DFが強みの前期からアタック面でも大きく進化。特にラインブレイクとオフロード数が異常で、ラインブレイク数2位の神戸と32差、東芝とは53の開きがあります。オフロードパスも同2位の神戸と23、東芝とは約40の開きで、今期のワイルドナイツのアタックの充実ぶりがデータとしても現われています。

次に2位東芝ブレイブルーパスですが、バランス良く全体のスタッツが高く、平均的な能力ではパナと遜色ないレベルです。オールブラックスSOリッチーモウンガと同FLシャノンフリゼルの2人の加入がはやはり大きく全体のスタッツを押し上げています。さらにキャリー数5位ながら平均ゲインメーターは全体2位と強力なFW陣の推進力がかなり高いことがデータからも伺えます。

3位キャノンイーグルスは平均ゲインがプレーオフ4チーム最低にもかかわらずトライ数は4チーム中2位と、個々の強さでは少し劣るも司令塔の田村のゲームコントロールと沢木HCの奇策で効率よく得点を重ねられています

4位サントリーは今季キックからゲームメイクしていることを堀越キャプテンも話していますが、データからもゲインメーターが上位8チーム中最低と明らかにボールを持たない戦略を取っていることがわかります。少し気になるのはトライ数が伸び悩んでいる(全チーム6位)ことで、やりたいことと実際の展開がついてこない今期のサントリーを苦境が垣間見えます。ここはカテC の離脱などもありますがリーグワン全体のレベルが上がり、他チームがサントリーの想定を上回る攻撃力となったことで、安易にボールを手放す戦略が上手くいきにくくなっていると考えられます。

5位神戸スティーラーズの特徴はなんといってもその攻撃力。アタックすべての数値が異常なワイルドナイツに平均ゲインで0.5の差をつけ堂々の12チーム1位です。これにはアーディサベアの加入やSOブリンガットランドの爆発力が差をつけた形です。パス数が上位の中では比較的少なく、一人一人のスキルや強さで前へ進めるのが神戸の真の強さといえるかもしれません。

6位の前年覇者クボタスピアーズですがボールキャリー数が上位8チーム最小と思うように攻めることができていません。これには世界的SOバーナードフォーリーの離脱が大きく、あまり球が回らない現象が起きていたことがわかります(結果としてパス数やオフロードパスも減少)。ただ平均ゲインが4.31と高いことからも個の力はやはり前年王者らしい力強さがあり、あとはそれをうまくリンクさせる司令塔があと一人欲しいところです。

7位はトヨタヴェルブリッツ。こちらはボーデンバレットとアーロンスミスのオールブラックスコンビの加入で大きな話題となりましたが結果は振るいませんでした。スタッツを見ていくとキャリーやゲインメーターが低く、どちらかといえばハーフ団がコントロールしてキック主体で戦っていたことがわかります。ただその結果としてサントリーと同じようにトライ数が伸び悩み(72で7位)ハーフ団の力の割に決定力に欠けたシーズンとなりました。ここは各チームの深堀りでも触れようと思います。

次に8位静岡ブルーレヴスですが、特徴はポゼッション重視のスタイルです。8位と中位にいながらもボールキャリー数はなんとワイルドナイツを抜いて1位ととにかくボールを保持し継続アタックで敵を崩しにかかるような戦略でした。結果それが得点に結びついていないことが今期の課題とも言えますが、全体としてアタックのスタッツは良く、DF突破数も全体2位と素晴らしい成績を残しています。家村選手の離脱が痛かった…。

さてここからは真っ赤に染まった下位4チームですが、お断りしておくのは決してこの4チームが”弱い”、”悪い”わけではないということ。あくまでデータで見た平均値以下というだけでファンの皆さんなら全16節の激闘からもそれはわかる事と思います(スシ丸も全チーム全試合観たうえで話してます)。ですので安易な思い込みを持ってほしくないです。

それでは9位ダイナボアーズからですが、なんといってもボアズの強みは戦いを接戦に持ち込むチーム力です。トライ数が45と11位ながらも全体9位であることからも堅守速攻、取るべき点を確実に取れる底知れぬポテンシャルを秘めたチームだといえるかもしれません。この辺はDF編の方がダイナボアーズはわかりやすくスタッツに表れているのでそちらで触れようかと思います。ただやはりもう少し得点力が欲しいですね!

続いては10位ブラックラムズ。特徴としてはラム丸くんがかわいいことと天性のランナーであるアイザックルーカスを筆頭に爆発力のあるランナーが複数いることです。ただし平均ゲイン数ではほぼ最下位の値なので、中位から上位に挙がっていくには全体としてのフィットネスの底上げが必要でしょう。

11位のホンダヒートはアルゼンチン代表パブロマテーラの離脱などもありアタックは総じて厳しい印象です。ただし、シーズン後半から台頭してきた22歳のSH北条、CTB重と復帰のマテーラ、モスタート、テビタリー、トムバンクスと彼らがリンクした時のアタック力はリーグワンでも上位に通じます。入れ替え戦において相手の脅威となることは間違いないでしょう。北条選手のハイパントは今日本のSHで飛距離と高さにおいて有数だと感じています。ぜひ最終節の彼のキックを観てみてください。

12位となったライナーズですが、特徴としてはアタック力と個の力が非常に高いことがあげられます。実際平均ゲインは3.96と全体6位でクエイドクーパーやセミシマシレワ、サナイラワクァなど優秀なランナーもおり、オフロードパスも全体6位です。惜しむらくはDFの規律面でそのアタックが活かせなかったこと、怪我人もあり思うようにメンバーを組めなかったことでしょうか。ただし規律面は最終節に向けて改善傾向で、ハーフ団のケガでチャンスの巡ってきたSH河村とSO岡村の台頭は嬉しい誤算でした。全体としてフィジカルのDF強度は非常に高く、規律さえ守れればアタック力は申し分ないので、入れ替え戦も十分優位に戦えるでしょう。

以上、データから見たリーグワン12チーム(アタック編)でした!明日DF編をやりますのでまた読みにきてください!ありがとうございました!

リーグワン15節  埼玉ワイルドナイツ vs 近鉄ライナーズ 試合のポイント、注目選手

ラグビーファンの皆さんこんにちは、スシ丸と申します。

今回はリーグワン第15節 花園近鉄ライナーズ 対 埼玉パナソニックワイルドナイツの1戦 3つのポイントからプレビューしていきます。これを読むともっと試合が面白く観れる(かもしれません)

まずは互いの先発メンバーから

◎ワイルドナイツ→ 今季ラストホームゲームとなるワイルドナイツはこの試合で通算200キャップ達成となる堀江がキャプテン。

1/6ぶりの出場となり前回のライナーズ戦でトライも奪った布巻が先発に。ワイルドナイツ初スタメン(初キャップ)の強力なNo8ゼイビアスタワーズに注目です。さらに10番には埼玉の誇るファンタジスタ山沢拓也が弟の京平のFBと共に兄弟で先発。控えの木原、高木も初リザーブに。

余談ですが、、、稲垣坂手ミラーデヤハーボーシェコーネルセンガンター小山ライリーコロインベテ。これ全員今節休みです。層の厚さが凄いですよね。

◎ライナーズ→キャプテン野中は欠場も前節勝利の立役者ともなった9番河村、10番岡村は先発に。強力なFW陣の一人セルホゼも欠場ですが5番サナイラワクァは前回対戦時もかなりワイルドナイツ相手に効いていました。また15番野口大輔はワイルドナイツの先発野口竜司との兄弟対決にも注目です!

次に前回の対戦(第2節)を振り返ります。 

前回の対戦ではワイルドナイツが49-0とライナーズを完封勝利(前半は7-0)

両者強いフィジカルバトルで固いDFを見せた試合でした。

パナソニックは前半エリアマネジメントで優位に立つも、ライナーズの協力なFW陣のDFに苦戦。脳震盪などで前半からFB山沢拓也がHIA、3番藤井も交代し後半も長谷川がケガで交代するアクシデントもあったがライナーズの疲れが出た後半から怒涛の攻めを見せて計8トライを奪い快勝。

ライナーズはFWの強いフィジカルで良いDFからのターンオーバーで前半を接戦に持ち込めたことが好材料でした。一方オーストラリア代表クエイド・クーパーや日本代表マシレワ選手の不在もありフィニッシュ力に課題が出た形。

それを踏まえて、今節の注目ポイントは

①両チームのアタック ②両チームの規律(反則数) ③ラインナウトの攻防 に注目したいと思います。

注目ポイント①両チームのアタック

まずは両チームアタックのデータから

トライボールキャリーゲインメーターラインブレイクオフロードパス
埼玉ワイルドナイツ9518518174152164
近鉄ライナーズ411377544984114
※第14節までのスタッツを基に作成

◎ワイルドナイツ 

・今季リーグワン両カンファレンス得失点差ぶっちぎりの1位(+400)からも、得点力は高く、今節は南ア代表のデアレンデと日本代表のライリーの両センターはお休みですが、12番に元ハリケーンズのヴィンスアソ、13番に日本代表長田と十分に強力です。また10番にファンタジスタ山沢、直近50:22を連発している11番竹山、14番にハイパントの名手野口、15番にロングキッカー山沢弟と日本最高のキッカーがそろい踏みしているのでアタック、またエリアマネジメントでも優位があるとみて間違いないでしょう。

◎ライナーズ

・チームの核となる元オーストラリア代表ゲニア、クーパーら、またフィニッシャーの日本代表のセミシマシレワが不在も、初勝利を飾った前節のスタメンSH河村、後半からチームを指揮したSO岡村が先発で、向井HCも「以前はクーパーがいなければオロオロしていたチームが今は彼無しでも筋の通ったアタックができる」と発言のあったように、しっかりと自力は高まっているように感じます。強力FWとのコンビネーションで鉄壁のワイルドナイツを崩し切れるかが注目です。

注目ポイント②両チームの規律(反則数)

被ペナルティPG(ペナルティゴール)
ワイルドナイツ12321
ライナーズ183

ワイルドナイツ

・ワイルドナイツの特徴として、ラインオフサイドの少なさがあげられます。特にゴール前を除くエリアでは徹底して規律を守ってDFができるチームです。結果相手の反則を誘いやすくPG数もリーグトップです。ただし前回対戦時はライナーズの協力FWに対してブレイクダウンで優位に立てず、反則を逆に奪われてしまい前半7-0と接戦に持ち込まれてしまいました。対策としてキャリアへのサポート人数、また前節トヨタヴェルブリッツ戦でも有効だったSHからの絞らせないアタックを見せてくれると思います。

ライナーズ

・現在被ペナルティ数(ペナルティを犯した回数)がリーグワーストのライナーズは、DFの固いワイルドナイツに対していかに規律を維持して攻められるか、また守れるかがポイントです。アタックについては前節を見ても取りきる力はついてきているので、そこに至るエリアマネジメントを気鋭の9番河村10番岡村がどう運ぶのかが見どころです。一方ワイルドナイツと対照的にDFはラインオフサイドが最も多いチームの1つです。前節も計4回ラインオフサイドを取られています。ここの規律を野中主将不在の中どう維持するのかが試合をものにできるかどうかの分岐点となります。

注目ポイント③ラインナウトの攻防 

ラインナウト成功ラインナウト失敗ラインナウト成功率ラインナウト14節成功率
ワイルドナイツ1802289.1%62.5%(10/16)
ライナーズ1553282.9%95% (19/20)

・3つ目のポイントはズバリラインナウト!データから見ると成功数でも成功率でも上回るワイルドナイツですが、ワイルドナイツは唯一ここが不安点でもあります。実はワイルドナイツは前節トヨタヴェルブリッツ戦でラインナウトを16回中10回成功で成功率62.5%と落ち込んでいます。そして一方のライナーズは20本のラインナウトで失ったのはわずか1回。成功率95%と平均マイボール率が80%とされるラインナウト、しかも雨天の試合でこの成功率は驚異的です。両チーム対戦相手の違いや出場選手も変わりますが、ここはひとつラインナウトの攻防も注目すると面白いと思います。

注目選手はワイルドナイツの20歳、No.8ゼイビアスタワーズ選手とライナーズSO岡村選手です。

ゼイビア選手はNo.8としてライナーズの協力FWに負けないフィジカルに注目です!

そして岡村選手にはトイメンに日本の誇る山沢拓也選手がおり、お互いにどのようなゲームメイクをするのか、マッチアップが楽しみです!

皆さんは今節のどんなところに注目していますか?良ければコメントで教えてください!