ジョージア戦振り返り&イタリア戦勝利のポイント

どうも皆さんこんにちは、スシ丸です。今日は先週の振り返り(あっさり)と明後日に迫ったイタリア戦の勝つ為のポイントを書いていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

まず先週のジョージア戦ですが、結果は23-25で敗戦。日本は20分に出たレッドカードと後半のイエローカードも重なり落としてしまいました。試合後に齋藤選手もレッドカードが提示されイタリア戦には出場できません。

試合内容を見ていくと、まずポイントに挙げたキックですが、齋藤選手のキックが素晴らしく、そこでエリアマネジメントがかなりうまく進み、前半途中まで優勢に戦うことができました。一方数的不利になった後の時間帯、スタンドオフの李やフルバックの矢崎、CTBライリーからのキックは効果的なものが少なくエリアマネジメントで苦戦し、FWでプレッシャーを受け続ける展開が続きスコアをうまく伸ばすことができませんでした。ここはイタリア戦でスタメンに代わった小山-松田-ライリー-長田のワイルドナイツラインで息の合ったチェイス、キックに期待します!

試合に戻りますが、日本代表は後半、ジョージア代表にイエローカードが提示され数的不利が解消されると一転FWが粘り強いアタックを見せ、内側にDFが寄った所を外に展開しWTB長田がトライ。ゴール前トライのお手本のような形でトライを取れたこと、この価値はイタリア戦に向けてとてもポジティブな要素です。なぜなら今までエディジャパンは初戦イングランド戦、続くマオリオールブラックス戦の試合の入りは素晴らしく、試合序盤の速い仕掛けでトライをあげることが多かったです。が、ゴール前のいわゆる「取るべき(取れる)場面」でスコアしきれない、粘り強く攻め続けてスコアするような場面が無いことがチームがまだ習熟しきっていないことの証左だったと思います。ポジティブな目線ですが、これがジョージア戦で体現できたことは、少しずつエディジャパンがチームのコンセプトである超速ラグビーと自分達がリーグワンで培ってきた試合感覚を上手くミックスできて来ているということだと思います。試合には負けてしまいましたが、個々やポイントポイントを見るとポジティブな要素も多く、この(13人での戦いという)経験を含めて次に繋がる試合だったと思います。

何より、仙台の観客、ファンの皆様の雰囲気が最高でした!地方開催、(リーグワン含め)僕は大賛成です。

さて、ここからはイタリア戦メンバーと、勝つにはどんな事が必要か3つに絞って書いていきます。

FWから、1~3番は変更なし、 ロックにディアンズと熱い男桑野が抜擢です!6~8番には運動量豊富なリーチ サウマキ マキシが先発し、BKはハーフ団は地元凱旋の小山×松田の旧ワイルドナイツコンビ。

CTBとバック3は変更なしで、控えから経験豊富な坂手と岡部、為房、ワクァ、タタフとインパクト大のメンバーに。また藤原 李 山沢らがBKの控えに回りこちらもゲームチェンジャーとして活躍してくれることでしょう!

さて、ここからが本題の勝利へのポイントですが、1つ目に挙げるポイントはSO松田のキック(エリアコントロール)です。ジョージア代表よりさらに接点でのプレッシャー、DFの強固さがあるイタリア代表なので、松田選手はより高いレベルでロングキック、ハイパント、キックパス、チップキック、グラバーキック、リスタートキック…様々なキックの種類、またシチュエーションに対応して最適な判断と質の高いキックを蹴らなければなりません(もちろんプレスキックも!)。逆に松田選手、また小山選手から有効なキックを蹴る事ができれば、強力なワークレートの高いFWパックを持つ日本はかなり試合を優位に運ぶことができると思います。

2つ目のポイントはそのFWパックの主戦場でもあるスクラムです。イタリア代表と日本代表のそれぞれのFW8人の総体重や平均体重、最高身長等は以下の通り。

日本イタリア
総体重893kg869kg
平均体重111.6kg108.6kg
最高身長201cm(ディアンズ)202cm(5番ザンボニン)
平均身長188cm188cm

日本は総体重で優っていますが、ティア1のテストマッチではそれほど数字のままの優劣はつきません。総体重差が100kg程度になると技術では覆せなくなると言われます。逆に言うとこの数字差であればスクラムの組み方、勢い、体力、(低さ)etc…様々な要因で勝負は決まります。私見ですが、今の日本代表のフロントロー3人のスクラムは過去の日本代表の中でも1・2を争う屈指の強さです。ぜひイングランド戦で見せてくれたような力強いスクラムでイタリア代表からペナルティを取りたいですね!当日現地の方もテレビの方もここは要注目です。

3つ目は試合の入り10分。ここ4試合、エディジャパンは試合の入りの10分が非常に良い形で入れています(4試合すべてで10分以内に得点、かつ4試合全てで先制点を奪う)。この入りの良さはもちろん齋藤選手のキックなど、彼のゲームコントロールもありましたがチーム全体としてのゲームの入りの集中力は目を見張る良さがありました。これが疲労のたまってきた4連戦最後のイタリア戦でも発揮できるか、言うまでもなくテストマッチにおいて先制点は非常に大きな意味を持ちます。またもし先制しいい形で試合に入れたならば、「エディジャパンとは」という超速ラグビーと同じようなアイデンティティになりうると私は思っています。現代表は「試合の入りが非常に良い」ジャパンだ、と記事に書かれるかもしれません。そういった意味でも、自分達の自信になるという意味においても試合開始の10分間どちらがゲームを支配するかは重要ですし、注目です。

以上、松田選手のキック、そしてスクラム、入りの10分、この3つがいい形でゲームで現われれば、イタリア相手に2018年以来の勝利も可能だと思います。そんなこと無理だと思われる方は大人な対応で流してください(笑)私はラグビーの面白さを一人でも多くの人に知ってほしいと思いこのブログやSNSを始めております。なので基本ポジティブ方向にしか発言も記載もするつもりはありませんが、そういったことが受け入れられる方はぜひ今後とも読んでいただき、一緒にラグビーを楽しんでいただければ嬉しいです!

ここまで読んでいただき本当にありがとうございます!それでは日曜、札幌にて熱い試合を期待しましょう!!!ありがとうございました!

エディジャパン第2戦 ジョージア戦ポイント

皆さんどうもこんにちは。スシ丸です。今日は明日に迫ったエディジャパンテストマッチ第2戦の勝つための焦点になるポイントを見ていこうと思います。よろしくお願いします。

互いの先発メンバーはこちら

まずはジョージア代表のメンバーについてですが、きっと名前を言ってもピンとこない方がほとんどだと思います(自分もそうです)。ですのでチームの特徴や戦績は後に解説するとして、身長、体重、年齢だけざっくりとこんな人達と戦うんだと見ていただければと思います。

name身長(cm)体重(kg)年齢
1Giorgi Akhaladze18612824
2 Vano Karkadze 17811023
3 Irakli Aptsiauri 18512620
4 Vladimer Chachanidze20011023
5 Giorgi Javakhia 19412427
6 Giorgi Tsutskiridze 18710527
7 Beka Saghinadze19111025
8 Beka Gorgadze(C)18911027
9 Mikheil Alania 1808323
10 Luka Matkava 1818022
11 Alexander Todua1819036
12 Giorgi Kveseladze 18510026
13 Demuri Tapladze1929123
14 Akaki Tabutsadze 1838926
15 Davit Niniashvili1868921
平均18710324.8

平均年齢は24.8歳と若く、特にフロントロー3人とハーフ団、FBというチームの主軸の年齢が若くかなり勢いがつけたくない相手です。逆に経験値という意味では日本とイーブンとも言えるので、勝つ戦術で挑まなければいけません。

続いてジョージア代表の直近成績ですが

2022テストマッチ→ ⚪︎イタリア28-19 ⚪︎ウルグアイ34-18 ×サモア19-20 ⚪︎ウェールズ13-12

2023テストマッチ ⚪︎アメリカ22-7 ×スコットランド6-33

2023ワールドカップ ×オーストラリア15-35 △ポルトガル18-18 ×フィジー12-17 ×ウェールズ19-43

このようになっています。世界ランキングもお隣の13位ですし、油断できる相手では無いのは間違いありません。

次に日本代表のメンバーですが、まずフロントロー3人はイングランド戦と変わらず茂原・原田・竹内の強力な布陣。ロックにリーチとディアンズが先発で、リーチは大学生ぶりのロックでの先発です。バックロー(6,7,8番)はまずフランカーにマキシ、山本が先発。正直ここが一番サプライズでした。マキシはリーグワンで今季No8しか出場が無かったので、ここでフランカー起用するか!と。下川選手の起用は納得です。マオリオールブラックス戦ワークレートも高く、オーバーやキャリーでしっかり持ち前の強さを発揮していました。最後にゴジラタタフは言わずもがな。そのパワーを観れるのが楽しみで仕方無いですね!

次にBKですが、ハーフ団はイングランド戦から変わらず齋藤×李のコンビ。このコンビが現状一番やりたいラグビーができるということでしょう。そしてCTBにトゥア×ライリー、そしてWTBに長田×ジョネ。ここはトゥアがマオリオールブラックス戦で魅せた連携を考えれば納得ですし、風邪のライリーは本当にもう風邪ひかないで欲しいです。長田のWTB起用はワイルドナイツではWTB起用ですし、例えば根塚選手と比較した時にアタックでそれほど差が無いのであれば、キックもでき、ハイボール処理もより安定する、またライリーとの連携も取れている長田をピックするのは自然だと思います。この長田選手のWTB起用があるからこそ、この勝たなければいけない一戦にFB矢崎選手で迎えられるのだと思います。矢崎選手の課題はエリアマネジメント(キック)ですので。そこがきつければ早めに山沢選手との交代もありうると思います。最後に控えは初キャップが小山選手(待望!)と岡部選手です!祝いましょう。

ではここから本題のジョージア戦のポイントです。この試合、ポイントは【キック】これに尽きると思います。ジョージアと聞いてまず頭に浮かぶのはその体の大きさ、強さですが、裏を返せば日本の方が素早く、体力も多く動くことが可能です。単純な接点では負けてしまう可能性もあるので、試合を優位に運ぶためには体の大きいジョージアフォワードを背走させるようなキックがより重要になります。イングランド戦では酷使されていた李選手ですが、WTBに長田選手、CTBにライリーが来たことでかなり負担は減ると思います。

ではどんなキックが重要になってくるか?これは複数ありますが、まず1つ目はボールの再獲得を狙ったハイパント。こちらは齋藤選手がマオリオールブラックス戦でも素晴らしいキックを蹴っていましたので、SHから蹴っていくと思います。(正直李選手からも蹴れて欲しいですが…)2つ目はテリトリーを得る目的のロングキック。こちらは齋藤選手からや李選手、また風邪から帰ってきたCTBライリーもロングキックが蹴れるので、ここは選択肢が比較的豊富です。主にこれら2つのキックをベースにとにかくボールを止めない、相手FWを背走させ走らせる。そして疲れたところでフィジカルで優位に立つ。これが最も理想な展開といえると思います。

もちろん、現実ではそんなうまく事が運ぶとも思いませんので、他の局面についても少しずつ。

まずはスクラム。高温多湿な試合環境ではイージーミスは必ず起こります。その際にスクラムが勝てるのか?イングランド相手にやれていたので勝てる!と言いたいのですが、メンバーが変わっているので、なんとも言えないのが正直なところです。リーチのLO起用やマキシのフランカー起用など未知数な部分が多いです。ただここでもしスクラムで圧倒するようなことがあれば、日本のスクラムは真に世界に通用すると言っていいと思います。注目しましょう!

そして次の局面はラインナウト。こちらは私が心配している部分でもあります。まずイングランド戦からワクァやコストリーが控えに回ったことでスタメンの身長がぐっと下がっています。2m越えがディアンズしかいない事、またジョージアにも2mの長身FWがいるので、イングランド相手に見せたような安定したラインアウトが可能か心配な所です。ここは原田→ディアンズの東芝lineに頼むしかありません。

最後に自陣ゴール前、相手陣ゴール前での攻防。ここはまず、自陣ゴール前のDFに関しては強靭な肉体を誇るジョージア相手にはかなり厳しい戦いになります。確かにタタフやリーチを筆頭に日本代表もフィジカルはかなりレベルが上がってきましたが、同レベルのフィジカルを持つ相手に50㎝進ませないディフェンスをずっと繰り返すのは至難の技です。流選手も仰ってましたが、テストマッチではトライを取られた原因のミスを責めるよりも、22mの中に入られた原因(ミス)を考える方が大切です。それも含めて、規律やエリアマネジメント(キック)がより重要になると考えています。

変わって相手ゴール前、つまりチャンスの局面では正直、ゴリゴリトライを取りに行ってほしいです。今までの日本代表はどちらかというとアンストラクチャー(整っていない状態)からや、外に回して点を取るような得点パターンが多かったのですが、タタフというフィジカルモンスターや茂原、原田、竹内らキャリーの強い日本人も増えました。ここでティア1諸国(世界ランキング1位~10位)がゴール前でゴリゴリフォワードで勝負してトライを取るように、日本が得点を挙げることができれば、それは今後の日本代表の武器にも自身にもなります。ぜひここでチャレンジして欲しいです。もっと言うと本人たちもフィジカルバトルでは勝ちたいと思っているはずですので、モール含めごりごりフォワードが行く場面は必ずあると思います。そこで勝てるかどうか、いや、勝てるように仙台で、テレビで応援しましょう!

ここまで読んでいただき本当にありがとうございます!それでは次回はジョージア戦、試合の振り返りでお会いしましょう!